フラット35のお得な市町村

アベノミクスによる金融緩和政策の継続により住宅ローンの利率は低い水準が続いています。平成29年10月時点でのフラット35の最も多い金利は1.360%となっています。

さらに、フラット35の借入金利を一定期間引き下げる制度として、子育て支援型・地域活性化型の利用があります。この制度は、子育て支援や地域活性化について、積極的な取組を行う地方公共団体と住宅支援機構が連携し、住宅取得に対する地方公共団体による補助金交付などの財政的支援とあわせて、借入金利を一定期間、引き下げを受けることができます。

借入金利を5年間、フラット35の金利から年0.25%の引き下げを受けられ、山梨県では都留市、韮崎市、北杜市、上野原市、市川三郷町、南部町、富士川町が住宅支援機構と連携しています。

申請の際には、住宅を取得される地域の地方公共団体から「子育て支援型・地域活性化型利用対象証明書」の交付を受け、フラット35適合証明書と合わせて、借入れの契約時までに金融機関へ提出する必要があります。

これに合わせてフラット35Sの0.25%の引き下げと重ねて利用することができ、当初の5年間では0.5%の引き下げが可能となります。引き続き金融緩和策は持続されるものと思われますが、株価に比べ賃金は上がらず、消費税の税率アップも見込まれることもあり、優遇策の利用は効果的ではないでしょうか。

 

山梨の基準地価は25年連続の下落

昨日、山梨県が県内の2017年の基準地価(7月1日時点)を発表しました。住宅地、商業地の全用途で前年比2.0%の下落となり下落率は縮小したが、25年連続の下落でした。

一方、全国的には商業地が2年連続のプラスで、住宅地も下落率が縮小しました。特に地方でも札幌、仙台、広島、福岡の4市の上昇率は住宅地、商業地とも3大首都圏の東京、大阪、名古屋を上回りました。

山梨県内で上昇したのは265地点中7地点のみで、特に山中湖村平野では中国人の投資家が別荘や廃業したホテル、企業の保養所を買い取って、訪日時の宿泊に家族や一族で利用しているケースが多いと聞きます。

甲府市内では人気の高い大里町、後屋町、宮原町などが、下落こそはしなかったが横這い。リニア新幹線の駅予定地となる大津町でも横這いでした。イオンモールの増床が予定される昭和町でも上昇地点はありませんでした。

不動産を購入する立場から見れば、以前に比べ売買における相場も安くなっていますが、毎年2%の下落が5年連続すれば資産が10%目減りすることになります。

首都圏と地方の二極化が進んでいますので、今後は県外からの投資目的の不動産購入が増加するのではないでしょうか。

相続した空き家を売却した場合の特例

昨日、宅建協会で開催された「平成29年度税金セミナー」に参加してきました。内容は平成29年度税制改正の概要および、これからの空き家対策の方向性についてです。

以前の記事のなかで、各市町村により必要な措置の勧告対象となった特定空家等に係る土地については、住宅用地に係る固定資産税および都市計画税の特例措置の軽減の対象から除外されると記述しましたが、これは「空家等対特別措置法」の施行におけるいわばムチにあたるもので、逆にアメとなる「相続した空き家を売却した場合の特例」の解説がありました。

この特例は、親から相続した空き家について一定要件を満たせば3,000万円まで控除できるもので、主な要件として「①被相続人が一人で暮らしていた実家であること。②旧耐震(昭和56年5月31日以前の建築)の家屋であること。③区分所有建築物以外の家屋であること。④平成28年4月1日から平成31年12月31日までの間に譲渡すること。⑤相続開始の日から3年目の年末までに譲渡すること。⑥譲渡対価の額が1億円以下であること。⑦家屋除去後の敷地では、家屋を相続時から除去時まで未利用であること、かつ相続時から譲渡時まで未利用であること、かつ家屋では譲渡時に家屋が耐震基準に適合していること。」となります。

要件を満たせば、控除適用ない場合とでは譲渡税額で数百万円単位の差額が発生するケースも想定されます。また相続人が兄弟等で複数の場合は、それぞれが3,000万円控除の適用を受けることができます。

申請手続きは譲渡翌年の2月16日から3月16日の確定申告にて行いますが、必要書類には市町村が交付する「被相続人居住用家屋等確認書」が含まれます。この確認書の交付においても提出する書類が多数必要となりますので、該当の方は早めの手続きをお勧めします。また要件には「家屋では譲渡時に耐震基準に適合していること」も含まれますので、以前の記事での甲府市の無料耐震診断を利用することもお勧めします。

 

甲府市の無料耐震診断

先日、地元自治会の集まりに甲府市の建築指導課に来ていただき、甲府市からの無料耐震診断の説明がありました。

耐震診断の対象は、①市内に住所を有する者が所有し、かつ居住する者。②昭和56年5月31日以前に工事着工したもの。③木造で在来工法であるもの。④2階建て以下、延床面積300㎡以下。⑤専用住宅、または住宅部分が大半の併用住宅。

申し込んだ後に、派遣された診断技術者が床下や天井裏などを点検口から検査し、診断の結果「耐震性か低い(総合評点1.0未満)」と診断された場合、 ●耐震診断の内容と結果●耐震改修工事の方法●耐震改修工事の費用と見積もりを説明してくれます。

新耐震基準とは:昭和53年6月12日、仙台市を震度5の地震が襲い、1万135人の死傷者が発生しました。それ以降、昭和56年6月1日に建築基準法の改正があり「新耐震基準」が施行されました。その結果、震度5強・6弱の地震による建物の損壊等が発生しても、生命の安全性が確保されるような建物の構造基準が定められました。

不動産の売買では契約の前に義務付けられている「重要事項の説明」の中で「耐震診断の実施の有無」について説明することになっています。よくある質問ですが「耐震診断実施の有無」とは基準を満たしているか否かではなく、新基準での耐震診断を実施した記録の有無を確認して告知しています。もちろん、昭和56年5月31日以前の建物がすべて危険であるわけではありません。また、昭和56年6月1日以降に新築工事した建物に関してはこの説明は除かれていますが、すべての建物が安全であるとは言えません。

甲府市では無料耐震診断のほか、診断結果が総合評点1.0未満の住宅に対して、「耐震改修設計補助(補助金額・耐震改修設計費用の3分の2以内、限度額20万円)」、「耐震改修工事補助(改修工事費用の2分の1以内、限度額100万円、高齢者世帯などは限度額120万円)」、「耐震シェルター設置補助(設置費用の3分の2以内、限度額24万円)」の補助制度があり、それぞれ補助金が申請できます。

築年数の経過した建物は残存価格もなく経済的な資産価値は低いですが、耐震診断の基準を満たすことで、自身や家族の安全を確保でき、また売却する際にも有利になるのではないでしょうか。

甲府盆地の洪水ハザードマップ


9月1日は防災の日です。先日物件調査の際に近くにある住吉神社にお参りに行きました。

住吉神社 由緒沿革:聖武天皇の御代天平年間(724年)高畑荒川の辺りに鎮祭、後に甲斐源氏武田太郎信義公神託に依りて居館稲積の庄一条小山の郷に武田家代々の軍陣守護の神となる。
武田信義公詠むに 「有かたやけに住吉の神ませは猶しもたのむ代々のゆくすゑ」以来、武田家代々守護又稲積荘の土神産土神として厚く崇敬される。
其の後浅野長政公甲府城を築城するに文禄年間畦村(現在地)に遷祀される。
宝永年間柳沢吉保公甲府城主となるに家臣団三千二百三十余人氏産神として厚く敬ふ。元和年間洪水にて社殿損失。寛文八年(1668年)再建、現在にいたる。

地域の歴史を調べることで、周辺の土地が過去どのような災害に被災してきたのかが判ります。小学生の時に当時の先生が、甲府盆地はその昔湖であったと考える湖水伝説が存在すると、教えられたことがあります。

最近、宅建協会の災害研修や地域の防災訓練に参加した際に、甲府市中部は地震のほか、やはり洪水の被害が予想されるとのことです。

そこで甲府市の洪水ハザードマップを確認すると。甲府盆地には釜無川、笛吹川と荒川が流れ、それが合流して富士川になり、昔から氾濫原であり、水田地帯として利用されてきました。甲府市中心では最低でも50cmの床下浸水が想定され、1m、2m以下の浸水を想定される場所も広く、特に笛吹川と荒川の合流地点、笛吹川と釜無川の合流地点の周辺では5メートル以下の浸水も想定されています。

この想定は50年~100年に一度の確率で発生する稀な豪雨の際に、堤防が決壊した時の「浸水想定図」から最大水深を選定して作成されたものでありますので、それぞれの川の堤防が決壊しなければ、これほどの浸水の心配はないと思われます。しかし、最近は全国あちこちで観測史上最高の降水量が記録されることもありますので、持ち出し品の準備や避難経路、避難場所の確認など、隣近所との交流を大事にして急な災害に備えなければと思います。

 

賃貸物件の都市伝説

少し前に宅建政治連盟の研修会に参加しました。内容は「調査・説明義務違反と宅建業者の民事上・刑事上・行政法上の責任」についてです。

いわゆる宅建業法35条1項「重要事項説明義務」、47条の1号「告知義務」について過去の事例を参考にした内容で弁護士の先生が講師を務めてくださいました。

参考ケースの1つに、「20年以上前の自殺についての調査義務・説明義務」があり、ここで取り上げさせていただきます。

「土地売買において、当該土地上にかつてあった建物内で自殺があった場合は、瑕疵なのか。当該土地が転売されている場合や、自殺の事実が古いものである場合には、瑕疵でなくなるのか。」

いわゆる事故物件と呼ばれるものですが、「所有者が替われば瑕疵ではなくなる」とか、賃貸であれば「賃貸契約で1名でも居住すれば事故物件の告知義務はなくなる」とか、「古い事案であれば瑕疵でなくなる」など、テレビ等で都市伝説の如く語られています。

事故物件の告知については、法律的な決まりやガイドラインがないため上記の様な都市伝説が出回ってしまいます。これについては判例がいくつかあり、居住目的の売買なのか、一時的なワンルームの賃貸なのか、または自殺か他殺かなどケース、バイ、ケースです。共通して言えることは「事故物件であることが、契約を締結するか否かの判断に重要な影響を及ぼす事実であるかが重要であり、宅建業者としては事故物件である事実を認識している以上は、契約前に告知すべき義務がある。」とされています。

ただし宅建業者としては、隠れた事故物件性については、その存在を疑うべき事情があれば、独自に調査して説明する義務を負うが、そうでない場合には、独自に調査をすべき義務までは負うものでないとの判例があります。

不動産は高額で一生に一度の買い物となることもありますので、購入の際には近所での聞き取りや、専門のサイトなどでの調査が重要となります。

 

山梨県で初の代執行

今月2日に中央市にて、県内では初の行政代執行による特定空き家の解体が行われました。解体したのは、西花輪の県道市川大門線沿いに建つ木造トタンぶきの空き家で、昭和61年ごろから住んでいた夫婦が相次いで亡くなり、以後空き家の状態でありました。中央市では、約90万円の解体費用を今後相続人を探し出し請求するとのことです。

特定空き家とは‥空き家のなかでも、(1)そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態。(2)そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態。(3)適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態。(4)その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態。

と漠然ではありますが定義されています。中央市の解体された空き家も庭木が高く伸び放題でうっそうと茂っており、家屋も半倒壊の状態でした。

「特定空き家」に認定されると、特定空家等該当通知書により所有者等に通知され、その後法の定める手続きに従い、「助言又は指導」⇒「勧告」(固定資産税等の住宅用地特例の適用が除外され税額が高くなる)⇒「命令」⇒「行政代執行」と実施されます。

甲府市では8月から市内約4千件の空き屋の危険度を調査していますが、9月には約10軒を「特定空き家」に認定する予定です。それに合わせて建物の撤去費用の助成制度を開始します。制度は所有者に対し撤去や廃材の運搬、処分にかかる費用の50%を補助するもので100万円が上限です。

これから空き家が増加してくることは確実ですが、取り壊す前に、空き家の購入補助や改修補助、移住・定住希望者等を対象とした活用策、福祉施設等への活用、空き店舗や空ビル等を活用した「リノベーションまちづくり」の推進、自治会など地域コミュニティの活動拠点や集会所など、地域の実情に応じた様々な活用策が必要ではと思います。

 

高齢者の移住促進

先日の日本経済新聞の「列島発」の記事に秋田県の地銀2行の人口減少に対する取り組みがありました。

内容は北都銀行と秋田銀行が秋田駅前でそれぞれ進めている「日本版CCRC」についてであり、スポーツと健康をテーマにした高齢者コミュニティを柱とした再開発事業。スポーツ整形クリニックや体育館、金融機関の支店を含む居住施設は2020年の完成予定で、受付前にもかかわらず多数の入居希望があり、半数近くが首都圏の秋田出身者であった。

CCRCとは‥高齢者が健康なうちに入居し、終身で過ごすことが可能な生活共同体を(Continuing Care Retirement Community)言い、「アクティブシニアタウン」と言い換えることもできる集合住宅の考え方。

山梨県でも都留市や笛吹市が大学と連携したCCRCを推進しているが、秋田県の様な再開発事業までには至っていない。新卒者や働き盛り層の人口流失を止めるには、雇用の受け入れ先が必要であるが、県内の大手製造業は撤退が続く中、新たな進出の動きは鈍い状態が続いており、卒業後の就職では希望する職種は限られています。

人口流失を止めるには、そのまま県外企業に就職したが、リタイア後には自然環境が豊かな故郷に再び帰ってきたいシニア世代の移住需要の取り込みが見込めるのではないでしょうか。そのためには、行政や民間の力を利用した、今の時代に合った都市計画が必要だと思います。

路線価の動向

開業してもうじき1ヶ月が経過しようとしています。手探りで営業活動を行うなか、ありがたいことに地元(ごく近所)の売り物件を預かることができました。物件の詳細はこちらです。

土地の評価を行うにあたり、自宅(これも近所)前の路線価も調べました。

路線価とは‥市街地的形態を形成する地域の道路に面する宅地の、1平米当たりの評価額のこと。課税価格を計算する基準となるものであり、相続税や贈与税の基となる相続税路線価と、固定資産税や都市計画税・不動産取得税・登録免許税の基となる固定資産税路線価がある。

金融機関等の担保評価では「路線価」と言った場合、相続税路線価を使うことが多く、毎年7月の初旬に公表されます。山梨県の路線価はこちらのサイトで確認できます

自宅前(住吉3丁目)の路線価‥平成29年度3.7万円、平成28年度3.8万円、平成27年度3.8万円、平成26年度3.9万円、平成25年度4.0万円、平成24年度4.2万円、平成23年度4.3万円。

過去6年間で約14%の下落、坪では平成23年度約14.2万円でしたが、平成29年度では約12.2万円と約2万円の下落でした。

物価も同時に下落していますが、それだけ土地の資産価値も目減りしていることになり、買う立場では安く買えますが、買った時点から価値が減少する状態となっています。

先日も日銀の金融緩和政策の継続が決定しましたが物価上昇の動きは鈍く、2%の物価上昇目標の達成時期を平成31年度ごろと1年先送りしました。甲府市などの地方都市の地価が上昇に転じるまでは、まだ時間がかかるのではと思います。